-6日目- 闇の依頼②
次の日・・・・
昼間から色々と準備を進める。 さすがに何の準備も無しで敵を迎え撃つほど俺は馬鹿じゃない、とはいいつつも 基本がめんどくさがりな俺はできる限りの準備でしかないが・・・。 「どたどたどたどた・・・・なにやってんだ?うぃるるん」 かぅが疑問の表情を投げかけてくる。 「バーロー、女性に振り向いてもらうための努力は惜しまん!!」 なんていつものように会話をする。 断じて悟られてはならない。 本人が気づかないうちに終わらせる・・・・暗殺もまた然り、だな。 そんなことをしてる内にすぐに夜更けが訪れる。 「さて・・・と、動きだすならそろそろかね」 いつもの服装から仕事用の服に着替える・・・といっても全体的に暗めの色になるだけだが。 ドアノブに手を掛け・・・・ピタリと動きを止めた。 かすかに空いた隙間から外を見る、月の光にわずかに反射しているワイヤーが見える。 「こりゃまた随分と古典的な手法だな・・・・なめられたもんだ」 気にせずドアをいきおいよく開ける――と同時に右から矢が飛んできた。 「はいはい・・・」 ドアを開ける手を持ち替えて右手で軽く、いなした。 キィン!! 夜のゲフェンに鋭い金属音が響く。 「これ別に俺が何かしなくてもかぅなら返り討ちにできるんじゃねーの・・・?」 まぁ・・・念には念をってやつでいいとするか。 それなりに辺りを警戒しながらかぅの家に急ぐ。 途中に罠らしくものもなく、予想していたよりも随分と簡単に目的の家に着いた・・・・。 遠くから暗闇の中を暗視する。 「一人・・・二人・・・三人・・・数だけは揃ってるみたいだな」 さっきの罠を見る限り、一人辺りのコストを減らして頭数だけ揃えた感が容易に汲み取れるが・・・・結局、相手を殺せなきゃ安かろうが高かろうが意味ないってのにねぇ。 「お手並み拝見としますか。」 軽く目を閉じ、気配を消す。足音も消し、己の存在感そのものを希薄にする。 まずは窓から様子を伺っている男、身なりからしてただの荒くれ者だな。 「はい、こんばんわ。そしてさようなら。」 そう言うなり、相手の喉元を殴りつけ、完全に喉を潰す。 相手に仲間を呼ばせない、あとは断末魔の声ってのは意外とうるさいもんだ。 「ゴェ」 声にならない声を発して、いきなりの自分の危機にわけもわからない様子だ。 無言で相手の頚動脈目掛けて――カタールで切り裂く。 「あと・・・二人」
by will-gurakoro
| 2006-05-21 12:54
| 小説
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